
実はラジオ局はこの「スペシャルウィーク」を軸に動いているといっても過言ではありません。
理由は広告収入に直結するからです。
しかし最近はラジオだけでなくradikoなどのデータも重要になってきました。
それでもなぜスペシャルウィークが必要なのか?
解説していきます。
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スペシャルウィークとはラジオの聴取率を調べる期間
ラジオの聴取率とは?
ラジオがどれくらいの人に聴かれているかを示すデータです。
自主ラジオ調査として日記式にて、首都圏・関西圏・中京圏の3つのエリアで実施しており、ラジオの媒体力や広告効果を測るひとつの指標として利用されています。(引用:ビデオリサーチ)
テレビは毎日毎時、視聴率という形で数字を計ることができますが、ラジオはそういうわけにはいきません。
なのであらかじめ「スペシャルウィーク」と銘打って2ケ月に1度の期間で聴取率を計ります。
ラジオの聴取率の調べ方
<調査方法>
調査対象者は、スマートフォンやPCなどから電子調査票へ入力する方法で回答します。<調査対象>
調査の対象者は調査エリア内に在住の男女12~69才の個人の方が対象となります。
(首都圏ラジオ個人聴取率調査の'90年4月~'01年8月は、男女12~59才が調査対象。)
ラジオはほとんど個人で聞く場合が多いので、調査は"個人単位"で行なっています。(引用:ビデオリサーチ)
ラジオは聴き方が個人によっても異なります。
家なのかもしれませんし、外でポケットラジオを聴いているかもしれませんし、車の中のカーラジオかもしれません。
個々人に対して聴取時間帯と局をアンケートで行っています。
スペシャルウィークと通常放送との違い
プレゼントが豪華になる
やはりプレゼントを豪華にするしかありません。
「現金〇〇円プレゼント!」など、現金のプレゼントのワードが番組から出てきたら、ほぼスペシャルウィークです。
番組側もいつもより多い、メールやはがきの中から当選者を選びます。
その際、「メールは何通送られてきたのか?」と各番組ごとに集計も行い、リスナーからの反応を見ます。
ゲストが豪華になる
ラジオの出演料はハッキリ言って安いです。
特にテレビ番組でMCを担当しているタレントからすると、驚きの安さではないでしょうか?
しかし、スペシャルウィークで番組を担当するパーソナリティは「友達価格」で依頼をするケースも多いです。
そして少ない制作費は「スペシャルウィーク」に回します。
特に「ダウンタウン」クラスがコンビでラジオ出演するなんていうのは、とんでもないニュースでした。
ダウンタウン、33年ぶり2人そろってニッポン放送 和田アキ子の質問に松本人志が絶句 | ORICON NEWS
番組〇〇周年などの場合は、出演料など無視して先輩の顔を立てるケースもあります。
スペシャルウィークは効果があるのか?
TBSラジオは放送収入が上がらずにスペシャルウィークを廃止
聴取率ではずっと業界トップに君臨していたTBSラジオがスペシャルウィークから撤退を表明しました。
聴取率トップでも放送収入が上がらない現状
決断の背景として、まず注目したいのは、聴取率で業界トップのTBSラジオでさえ放送収入が上がっていないというラジオ業界の現状だ。業界全体で見ても、広告収入は25年間、ずっと下がり続けている。
それに、ラジオの聴取率も過去に比べれば低迷している。前述したビデオリサーチの調査によれば、2018年10月の首都圏の「全局個人聴取率」(12~69歳、男女、週平均)は5.2%。この数字、1990年代には9%くらいあったそうだ。(引用:マイナビニュース)
このニュースはラジオ業界でも駆け巡り、あらためてスペシャルウィークの意義が問われています。
実際にTBSラジオはスペシャルウィークから撤退とともに、主要コンテンツのプロ野球中継からも撤退しました。

「ラジオ365データ」の情報開示がスタート
ビデオリサーチでは、ラジオ全体の聴取状況を365日推計・把握できる「ラジオ365データ」のサービスを、2020年4月より首都圏エリアで開始しました。ビデオリサーチのラジオ個人聴取率調査のデータと、株式会社radikoが保有するradikoデータを用いて365日分のラジオ聴取状況を推計する仕組みを構築しています。関西圏・中京圏エリアにおけるラジオ個人聴取率調査では、年2週間分の調査を行っていましたが、「ラジオ365データ」の提供により、関西圏・中京圏エリアにおいても聴取状況を毎日把握することができます。(引用:ビデオリサーチ)
ビデオリサーチが聴取率データとradikoデータを用いた「ラジオ365データ」の情報開示をスタートさせました。
今はアナログの「ラジオ」と、デジタルの「radiko」の2つを軸にどれだけ聴かれているのか?
これがより鮮明に把握できるようになりました。
リアルタイムでデータを把握することができると「どこで数字が良かったのか?」を制作者が判断できます。
これは非常にメリットが大きい情報開示です。
結論:ラジオのスペシャルウィークはリスナーへの還元
radikoの登場や「ラジオ365データ」の情報開示、TBSの撤退などで改めて「スペシャルウィーク」の意義が問われています。
ずっと聴取率のトップを走り続けてきたTBSも、放送収入が下がり続ければ、舵を切るのも仕方ありません。
ラジオ局は今、収益を上げるために独自の音声コンテンツや、デジタルでの収入への道を模索しています。

リスナーからすれば「スペシャルウィーク」期間中の番組企画で豪華プレゼントが当たればうれしいですもんね?
放送収入が上がらなくても続けている「スペシャルウィーク」は、ラジオ局からリスナーへの還元と捉えておきましょう。
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